中国の世界クラスのソーラー製品メーカーである江蘇セラフィムソーラーシステム有限公司(Jiangsu Seraphim Solar System Co., Ltd.、以下「セラフィム」)は4月22日、同社の新しいS3ハーフカットセル・モジュールを発表した。これは166mmサイズのシリコンウエハーにマルチバスバー(MBB)とハーフカットセル技術を一体化した、新世代の太陽光発電モジュールを定義付けるものである。
セラフィムによると、この新しいS3ハーフカットセル・モジュールの効率性は20%で、最大出力は445Wである。
この新製品は効率性と信頼性の両面で最高の性能を備えている。ハーフカットセル・モジュールは不適合、内部での電力喪失、ひび割れ、ホットスポットを低減しつつ、MBB技術がセル性能を強化し、全体の変換効率性が5%以上向上している。
この両面受光シリーズは後方の反射光と散光からエネルギー変換しながら、前方の入射光と散光からエネルギーを変換することができる。そのため、これらのモジュールはより大きな発電量、そして極めて優れた低日射量時の性能を発揮する。セラフィムはモジュールの両面受光率を最大で70 +/- 5%に向上することができた。その結果、理論上の最高電力は579Wで、プロジェクトのLCOE(均等化発電原価)を大幅に低減する。
異なった地面状況において、両面受光型S3ハーフカットセル・モジュールはシングルアレイ・モジュール(アスファルト地面で発電が2-7%向上、芝生地面では5-10%向上、アルミホイル上では10-30%向上)に比べ、発電量を10%-30%増加させることができる。
効率性が大きく向上したことで、この新型S3ハーフカットセル・モジュールは大規模な産業、商業、そして地上発電所においてLCOE、システムバランス(BOS)経費、エンジニアリング・調達・建設事業者(EPC)経費、土地代を大幅に削減する。
この新型S3ハーフカットセル・モジュールは従来のモジュールと比較して、1MW以上のプロジェクトで少なくともワット当たり5%のコストを節約することから、電力市場で強力な競争力を持つと予想されている。
セラフィムのポラリス・リー社長は「セラフィムにはモジュールの研究開発、製造、テクノロジーで豊富かつ独自の経験がある」と述べた。
さらにリー社長は「この新しいS3ハーフカットセル・モジュールは素材の選択から設計、開発、試験まで、多数の関連性の中で厳格に管理されている。この新型S3ハーフカットセル・モジュールの発表は、この産業の発展に新たなブレークスルーをもたらすと信じている」と付け加えた。